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2019/07
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休日お子さんが病気になったら。
今週も1週間が終わりました。

まだまだ手足口病が大流行しています。

今週は32人もでました。

特に手足口病を治す薬というのはなく、

手のひらに発疹がでてこないと診断は簡単ではありません。

逆にいうと

手のひらの発疹がでてきたら

ほぼ間違いなく手足口病と診断できますので

解熱剤を必要としない人は

自宅で経過観察でよいかと思います。

喉に発疹ができるとご飯を食べなくなるお子さんもいますが、

水分を飲んでくれれば2,3日食べなくても問題ないので

そのまま様子をみてもよいでしょう。


さて、明日の4市の当番医を見てみると

小児科がひとつもありません。

どの当番医も「こどもは診察できません」と言っています。

以前、医師会にそういうときがないようにしてくださいと

提言したことがありますが、

それぞれの市の都合があり、うまくいかないようです。

1年中、必ず小児科医が対応してくれる自治体から

引っ越してきたご家族は大変びっくりされますが、

この地域ではある程度は仕方のないことなのかもしれません。

千葉県は全国で3番目に人口あたりの医師が少ない県であり、

この地域は千葉県の中で最も医師が少ない地域のひとつです。

木更津市内で開業している小児科医といったら

松清医院、だんや小児科、もとみや小児保健クリニック、

山田医院と、うちぐらいでしょうか。

(厳密に言うと、僕と松清先生は小児外科医ですけど。)

そのうち、松清先生、本宮先生、山田先生はご高齢であり、

10年後も今と同じ状況とは考えにくいでしょう。

松清先生、山田先生のご子息はいずれも内科医であり、

小児科医ではありません。

今の中央病院の小児科の先生をみてみると

これからこの地域で開業してくれそうな先生は見当たらず、

10年後のこの地域の小児医療を考えるとぞっとします。

医者が少ない上に、小児科医がいない地域なのです。

この地域の大人の内科の先生は

こどもをよく診てくれる方なのかな、と思います。

それでも、当番医で「小児はお断り」とする理由のひとつに

親御さんの問題があります。

以前人づてにきいたことですが、

内科の先生が当番医で小児を診察していたときに

親御さんから「小児科の先生ではないのですか?」と

クレームをつけられてしまい、

それから「小児はお断り」とするようにしたそうです。

小児科医がたくさんいる地域では

小児は小児科医が診るのが当たり前かもしれませんが、

この地域はそうではない、ということを是非ご理解ください。

「内科、小児科」と看板を出している先生で

小児科の研修をきっちり受けたことがある人なんて

いないんじゃないでしょうか?

小児科医は「小児科、内科」と書きますので

(僕は大人の診断方法を全く勉強したことがないので

「小児科、小児外科」と看板を出して大人は断っていますけど)

「内科、小児科」と書いてあったら

「あ、小児もついでにみてくれる内科医なんだ」と思ってください。

お子さんが日曜日、祝日に病気になったとき、

すぐに診てくれる病院を探すのではなく、

どういう状況になったら病院にいかなければいけないのか、

どういう状況なら翌日まで待っていいのか、

是非親御さんが知っていてください。

熱がでたからといってすぐに病院に行く必要はありません。
(3ヵ月未満の乳児を除く。38度を超えたら40度でも同じです。
高熱だから悪い病気ということはありません。
高熱が続いて馬鹿になるなんてことはありえません。)

風邪症状が出て病院で風邪薬をもらっても、あまり効果はありません。
(風邪症状のみで当番医を受診することはやめてくださいね。
この地域の当番医は「緊急性の高い疾患」のみ受診するのがルールです。)

嘔吐が始まったらなるべく飲ませないようにして翌日まで待ちましょう。
(西洋薬の吐き気止めは基本的に効かないので、
少量ずつ飲ませても嘔吐するようなら飲ませずに翌日まで待ちましょう。
1歳以上であれば、飲めなくても嘔吐しなければ、
1日で脱水が進行して具合が悪くなることはありません。
飲ませなくても嘔吐する場合は中央病院に行きましょう。)

熱がなくて腹痛を訴える場合、まず自宅で浣腸しましょう。
(毎日排便する便秘、というのがあります。便秘は食べる量と出る量のバランスが
くずれた状態を指すため、排便の頻度で便秘は否定できません。
子育てをしている家庭では必ず自宅に浣腸を常備してください。)

普段からかかりつけ医としっかりとコミュニケーションをとり、

お子さんが次にどういう状態になったら病院にいくべきか、

しっかりと学びましょう。

この地域でお子さんを健やかに育てるために、

必要なことなのです。

よろしくお願いします。


ご希望に応じて、子どもの病気について講演会を行っています。

個人でも団体でも構いません。

クリニックが休みの日であれば、どこでも無料でお話に行きます。

まずはメールでご相談を。

yamadakodomo-clinic@quartz.ocn.ne.jp まで

ご連絡ください。



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夜尿症学会に参加してきました。
夜尿症学会2019

7月13日(土)は臨時休診にして、

日本夜尿症学会に参加してきました。

小学校に入っても夜尿症がある場合は

水分制限を頑張れるお子さんは治療してもよいかと思いますが、

実際にいろいろと頑張って薬を飲んでも

なかなか治らないお子さんがある程度います。

それに対してどうやったらよいのか、

専門家の先生がいろいろと考えてやっており、

新しい知見がないかと毎回参加するようにしていますが、

今回参加して、最近新しい薬が発売されたことを知りました。

何をやっても治らなかったお子さんに使用すると

その中でも4割程度は効果がでているそうです。

早速当院でも使っていきましょう(^^)。


先週は4日間で手足口病が31人も出ました。

手足口病は熱がでないお子さんが多いはずなのですが、

熱が出て、1日2日で下がってから手足に発疹がでる場合が

多いような感じがします。

手足に発疹が出てこないと

お医者さんもなかなか診断することができない病気ですが

発熱と同時に喉に発疹がでてきて

「手足口病なのかな」と診断するお子さんもいますので、

手足口病を治す薬というのはありませんが、

ご心配でしたら来院してください。

よろしくお願いします。


手足口病流行中!
今週も1週間が終わりました。

ニュースにもなっていますが、

手足口病が大流行していますね(^^;)。

今週だけで32人も出ました!

典型的な経過としては

39度前後の発熱があり、

1,2日で熱が下がってから手足に発疹がでてきます。

(熱が出ないお子さんもいます。)

喉にも痛みを伴う発疹ができますので、

あまりご飯を食べてくれないお子さんもいます。

痛みが強くて自分の唾液も飲まない場合、

非常によだれが多く出るのが特徴的です。

水分をあまり飲んでくれない場合は

解熱剤の坐薬を入れて30分ぐらいしてから

飲ませてみましょう。

解熱剤は痛み止めでもありますから。

ご飯は食べてくれなくても

水分さえ飲んでくれれば自宅で様子をみてもよいでしょう。

手足口病を治す薬というのは特にありません。

約1ヵ月も他人にうつしてしまう可能性があるので

熱が下がれば登園してよい病気です。

1ヵ月も登園できないのはおかしいですからね。

僕はいつも手足口病のお子さんにはマナーの話をしています。

見た目非常にわかりやすい病気ですので、

発疹が消えるまでは登園させないのがマナーです。

発疹はだいたい1週間で消えます。

もちろん、発疹が消えても他人にうつしますから

発疹があっても登園していいのですけどね。

飛沫感染でうつりますので、

予防としてはうがい手洗いということになります。

ただ、この時期は保育園、幼稚園のクラスに

必ずといっていいほど手足口病のお子さんがいますので、

もらわないようにするのは難しいのかもしれませんね(^^;)。





プロフィール

やまだこどもクリニック院長

Author:やまだこどもクリニック院長
小児外科医として18年間働いた院長が、地域の子供たちのために頑張ります!

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