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2019/12
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最終手術。
本日、中央病院で僕の最終手術(鼠径ヘルニア根治術)がありました。


小児外科医になって18年間、多くの子供たちを手術してきました。

初めのうちは、「こんなんじゃ僕が手術しない方がマシじゃん」という

こともありましたが、

ようやく最近になって、自分が治してあげられたかなと思えるような

手術ができるようになってきました。

僕が初めて手術を執刀したのは1995年10月20日。

4歳の男の子の鼠径ヘルニアでした。

当時の教授は小児外科の初代教授で、

若いころは「鬼軍曹」と呼ばれていたほど怖い先生でした。

研修医の初めての手術に教授が助手として入るのは今でも同じ伝統ですが、

当時の教授は決して手術中に質問をしてはいけなかった。

初めての手術でわからないことだらけですが、

わからないところがない状態で手術に臨まなければならないので、

質問は一切禁止なのです。

もちろん、外野(僕の手術を見ている上級医)もアドバイスをしてはいけないので、

無言で手術が進んでいくのです。

(その後の教授は初めての手術でも和やかに進行すると聞いています。)

僕の初めての手術はちょっと難しくて

(正しくは鼠径ヘルニアではなく、精索水腫だった)

初めの25分間、どこをどういじっているのか、あまり記憶がない。

そのうちヘルニアの手術では本来見えるはずがない構造物が見えてきてしまい、

教授が発した一言「なんだそれは?」

もちろん、答えられるはずもなく、後は教授がささっと手術をしてしまい、

結局50分もかかってしまいました。

(通常は15分程度の手術なのです。

あ、見えるはずない構造物が見えても、手術の進行や本人には支障なく、

予定通りの根治術ができています。念のため。)

その親御さんにはもちろん僕の初めての手術など言えるはずもなく、

非常に感謝されてしまい、とても恐縮してしまったことを覚えています。

それから月日は流れ、今ではヘルニアの手術を人に教えるようになりましたが、

今でも最初の1例ははっきりと覚えています。

今日で1735例目の執刀になりました。

小児外科医の手術は「ヘルニアに始まり、ヘルニアで終わる」

(全ての手術の基礎がヘルニア手術の中に凝縮されている、という意味)

と言われますが、まさにその通りになったというわけです。

僕の外科医としての人生は、一応今日でメスを置きます。

(4月以降も中央病院小児外科の日曜待機をするので、

日曜日に緊急手術をすることはあるかもしれませんww。)


最終手術
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プロフィール

やまだこどもクリニック院長

Author:やまだこどもクリニック院長
小児外科医として18年間働いた院長が、地域の子供たちのために頑張ります!

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